DISCOGRAPHY >> THE EMANCIPATION OF MIMI

原題:The Emancipation Of Mimi
邦題:MIMI
発売日:2005年3月30日
レーベル:Island Def Jam (Universal)
カタログNO:UICL 1047

●REVIEW & BACKGROUND
 大好評のうちに終了したCharmbracelet Tour中からこつこつと新曲を書きためていて、年内には発売したいと話していたMariah。流石に年内の発売は叶いませんでしたが、翌年2005年3月に遂にリリース!全米では発売一週目でMariahの最高記録である40万枚を売り上げ、初登場1位(2週連続)を獲得。600万枚以上を売り上げており、シングルも大ヒットしたことにより2005年最大のヒット・アルバムとなりました。女王Mariah様のご帰還となった一枚。

 "The Return Of The Voice"と呼ばれたこのアルバム。ここ数年ずっとウィスパー・ヴォイス一直線で歌ってきたのに、このアルバムでは声を今まで以上に張り上げて歌っています。Jermaine Dupriから世間はこういう歌い方を待ち望んでるんだよっていう説得があったという噂もありますが、当のMariah本人はインタヴューで「いつでもこういう声を張り上げた歌い方は出来たけど、今までしなかっただけよ。」と語っています(笑)Antonio "LA" Reid指導のもと順調にプロモーションを行うことが出来ています。プロデュースでは、低迷期を闘ってきたJimmy Jam & Terry Lewisとは別れ、旧友であるJermaine Dupriを筆頭に、James Poyser、The Neptunes、Kanye West、The Legendary Traxster、James "Big Jim" Wright、Scram Jones、Young Geniusなどとても多彩。

 タイトルの"Mimi"とはMariahが本当に親しい人だけに許してきたニックネームで、「人ごみでもMIMIならばれないでしょ?」というMariah。"emancipation"という単語は聞きなれないかもしれませんが「解放」という意味です。すべての呪縛から解かれ自由に思う存分自分の好きな音楽を創り上げたいという気持ちの現れでしょうか。Markus Klinko & Indraniが手がけたジャケット写真では、Mariahは珍しく真正面を向いています。自身や強さを感じますね。

 当初ファースト・シングルになる予定だった"Say Somethin'"や、"To The Floor"(最初は"Tonight"と呼ばれていました)、"We Belong Together"などラジオやネット上でのリークが相次ぎ問題となりました。このアルバムのプロモーションで2005年3月末に来日。六本木ヒルズでの完全招待制シークレット・ライヴや「うたばん」、「ミュージック・ステーション」に出演しました。更に5月には舞浜で行われたMTV Video Music Awardsに出席するために異例の再来日を果たしました。

 あれ、そういえば"MonarC"は?ということで、またもや自然消滅してしまったレーベル…。"LA" ReidやJermaine Dupriに囲まれて必要性を感じなくなったのでしょうかね。

●TRACK LIST
1. It's Like That
2. We Belong Together
3. Shake It Off
4. Mine Again
5. Say Somethin'
6. Stay The Night
7. Get Your Number
8. One And Only
9. Circles
10. Your Girl
11. I Wish You Knew
12. To The Floor
13. Joy Ride
14. Fly Like A Bird
15. Sprung (International Bonus Track)
16. Secretlove (Japanese Bonus Track)

SINGLES FROM THIS ALBUM

IT'S LIKE THAT
邦題:イッツ・ライク・ザット

 当初の"Say Somethin'"に代わってファースト・シングルとしてリリース。Jermaine DupriプロデュースでFatman Scoopをフィーチュアし、"This is my night"と歌うパーティー・ソング。とにかく楽しい歌を作りたかったということ。"It's like that y'all"がとてもキャッチー。Hip HopデュオであるRun-D.M.C.の1983年の作品"Hollis Crew"という曲が「だっちょ〜」のオリジナル。全米では2005年1月29日付53位で初登場後、同年3月12日付で最高位16位をマークしました。

 この曲の魅力はBrett Ratner監督のミュージック・ビデオ。セカンド・シングル"We Belong Together"と続き物になっており、「プリズンブレイク」で文字通りブレイクした俳優Wentworth Millerがゲスト出演しています。このミュージック・ビデオで一気に知名度もアップしたに違いありません。彼の他にも、Jermaine Dupri、Fatman Scoop、Randy Jackson、Brian McKnight、Eric Robertsなどがゲスト出演。

 "The Emancipation Of Mimi"用に20曲ほど書き上げていたMariahですが、LA Reidの「もっとJermaine Dupriとの曲を作るべきだ」という提案によって新たに生まれたのが、この曲と次の"We Belong Together"だったそうです。2006年のグラミー賞では"Best Female Pop Vocal Performance"にノミネートされました。因みに"It's Like That"以降はアメリカではシングルCDは発売されておらず、ラジオ・エアプレイやダウンロードのみのリリースになっています。

WE BELONG TOGETHER
邦題:ウィ・ビロング・トゥゲザー

 Jermaine Dupriプロデュースのセカンド・シングル。テンポの良いバラードですが、なんとこの曲がMariah個人の最高記録を樹立することになった記念すべき一枚。2005年4月16日付初登場81位、その後6月4日付で16枚目となる一位を獲得・・・だけにとどまらず、4週連続一位をキープ。その次の週では二位にダウンしたのですが、また翌週から10週連続で1位に返り咲き、振り返ってみれば計14週ナンバーワンという大記録を達成したのでした。さらに記録はこれだけではなく、the Billboard Hot 100、the Adult R&B chart、the Hot R&B/Hip-Hop Songs、the Hot R&B/Hip-Hop Airplay、the Rhythmic Top 40、the Pop 100、the Pop 100 Airplay、the Mainstream Top 40とビルボード誌の8部門で同時一位という化け物級の記録も作り上げたのです。

 "It's Like That"と同時に撮影されたミュージック・ビデオでは、Mariahの花嫁姿が見られます。しかもこのウェディング・ドレスはMariahが実際にTommy Mottolaとの結婚式で着たもの。十数年ぶりに再度お披露目となったのでした。

 日本ではなんと志村けんの番組「志村通」のエンディング・テーマというなんとも不釣り合いかつ不名誉なタイアップでした・・・。

SHAKE IT OFF
邦題:シェイク・イット・オフ
(日本盤未発売)

 3曲目のシングル・カット。Jermaine Dupriプロデュースで、「ふっふっ♪」というコーラスが素敵なダンス・チューンです。ヨーロッパ他では、次に紹介する"Get Your Number"との両A面でリリースされました。Mariahは、「アルバムの中でも特に気に入っている曲よ。初めてアトランタでレコーディングしたんだけど、JDがとってもクールなビートを作ってくれたの。メロディを乗っけていったんだけど最初は全然違う歌詞だったの。"I gotta get away"みたいな。」と語っています。全米ではデジタル・ダウンロードとエアプレイのみで2005年7月30日付66位で初登場後、9月10日付で最高位2位(6週連続)を獲得。この週はなんと1位が"We Belong Together"でワンツーフィニッシュを記録しました。

 この頃から、セレブの間で大流行していたEd HardyをMariahも愛用するようになり、ライヴやミュージック・ビデオでも身に付けていました。ミュージック・ビデオには飛び入りゲストでChris Tuckerが出演しています。

GET YOUR NUMBER
邦題:ゲット・ユア・ナンバー
(日本盤未発売)

 こちらもJermaine Dupriプロデュースで自身も歌声(なんとサビを担当!)を披露しているアップテンポ。デュエットという感じに仕上がっています。Imaginationというグループの"Just An Illusion"という曲のフレーズを取り入れています。"Fantasy"に似た感覚の曲で皆に気に入ってもらえたとMariahはコメントしています。UKでは9位を獲得。全米や日本では未発売。

 ミュージック・ビデオはJake Navaが監督。赤いでっかい電話の上に寝そべるMariahや、Mariahが嫌いだという珍しいスーツ姿が見られます・・・といってもジャケットしか着てないですけど(爆)