DISCOGRAPHY >> CHARMBRACELET

原題:Charmbracelet
邦題:チャームブレスレット
発売日:2002年11月20日
レーベル:Universal
カタログNO:UICL 1031

●REVIEW & BACKGROUND
 2002年1月にMariahは2800万ドルを手にVirginを解雇され、5月にIsland Def Jamへ移籍。更にMariahは新たに設立した自身のレーベル"MonarC"からの第1段アルバムとしてこのアルバムをリリースしました。2001年のBreakdownを乗り越えて発表したアルバムということで世間では「復帰第1段」と言われています。アルバムのタイトルとなっている"Charmbracelet"とは、チャームを付けたブレスレットのことで、MariahとMariahを取り囲む全ての人々(家族やファンなど)を繋ぐものとして、また、1曲1曲がチャームのように何かを象徴していると考えたことから付けられたタイトルのようです。日本先行発売で、オリコンでは1位を獲得しています。全米では2002年12月21日に3位で初登場。プラチナム・アルバムに輝いています。

 プロデューサー陣は、前作に引き続きJimmy Jam & Terry Lewisや、Jermaine Dupri、Just Blaze、Randy Jackson、Dre And Vidal、Damizzaなど。参加アーティストはCam'ron、Jay-Z、Freeway、Kelly Price、Joeととても豪華。"Yours"という曲ではJustin Timberlakeとのデュエットが実現したのですが、残念ながらデュエット・ヴァージョンはお蔵入りになってしまいました。

 レコーディングは"Rainbow"の際に訪れて気に入ったというイタリアのカプリ島で。自動車が制限されていて排ガスが無く、喉に良いんだとか。レコーディング中(7月4日)にMariahの父親であるAlfred Roy Careyさんが亡くなり、彼に宛てた歌も収録されています。彼の母親(つまりMariahの祖母)がチャームブレスレットを付けていたという話を聞いたMariah。深いつながりを感じたそうです。このアルバムはMariahの心境が繊細に色濃く込められています。Randy Jacksonも「"Charmbracelet"はMariahのこれまでの作品で最も彼女のハートに近いものだ」とコメントしています。HipHop色より、R&B色の強まったアルバムで、どの曲もとても優しくて聴きやすいと思います。Mariahはこのアルバムのプロモーションの為に、2002年11月末に6度目の来日を果たしました。来日中はファン・イベントを開催したり、感謝祭に孤児院の子供たちを招いたりと積極的にプロモーション活動を行っていました。

 因みにDef Jamに移籍したということで、新しい戦略としてもうあまり脱がない方がいいというアドバイスを受けたMariah。ジャケットはドアップでよく分りませんが、中を開けば相変わらずのセクシーっぷりでした(笑)

●TRACK LIST
1. Through The Rain
2. Boy (I Need You)
3. The One
4. Yours
5. You Got Me
6. I Only Wanted
7. Clown
8. My Saving Grace
9. You Had Your Chance
10. Lullaby
11. Irresistible (West Side Connection)
12. Subtle Invitation
13. Bringin' On The Heartbreak
14. Sunflowers For Alfred Roy
15. Through The Rain (Remix)
16. Miss You (Bonus Track For Japan)

SINGLES FROM THIS ALBUM

THROUGH THE RAIN
邦題:スルー・ザ・レイン

 Jimmy Jam & Terry Lewisプロデュースのファースト・シングル。バラードをファーストに持って来るというのは実に"Vision Of Love"以来と言っても良いのではないでしょうか。「どんな困難にも立ち向かって成し遂げることが出来るわ」と力強く歌っています。"Can't Take That Away (Mariah's Theme)"同様、大変共感出来、励まされる人も多いはず。

 アメリカでは最初、エアプレイとダウンロードのみのリリース。American Music Awardsでの感動的なパフォーマンスをきっかけにリリースが決定し、2003年2月に遂に全米でもリリースされました。しかし全米81位と苦戦。

 面白いのがミュージック・ビデオで、Mariahの両親のストーリーを描いているようです。黒人男性と白人女性が親の反対を押し切り、駆け落ちするというもの。最後、教会のステージで歌うシーンではSunflowers(=ヒマワリ)が一面に飾られており、Mariahの新しいシンボルとなりました。

 日本では、何故かドラマ「逮捕しちゃうぞ!」の主題歌という意味不明のタイアップでした。

MC... MOVE THE CROWD
邦題:なし
(日本盤未発売)


 アメリカでのみリリースされたアナログ盤。"Boy (I Need You)"、"Irresistible (West Side Connection)"、"You Got Me"が収録されています。

BOY (I NEED YOU)
邦題:ボーイ(アイ・ニード・ユー)
(日本盤未発売)

 若手ラッパーCam'Ronのヒット・シングル"Oh Boy"を早くもサンプリングした異色作。Just BlazeプロデュースでもちろんCam'Ronも参加しています。アメリカ、日本を除く各国でセカンド・シングルとしてリリースされました。

 この曲もミュージック・ビデオが面白いことになってます。舞台は日本で、アトムのようなロボット、変な怪獣、Biancaが出てきたりととても奇妙な作品。いかにも外国人が描くジャパンという感じです。殆どがCGなのですが、途中出てくる実写の部分は11月の来日中に渋谷のスクランブル交差点でゲリラ撮影されたものです。最初は新宿のFlags前で撮影する予定が、人が多すぎたために場所を変更したんだとか。(渋谷の方が多いんじゃないかと思いますが…)当初の予定では、"The One"がリリースされることになっていたので、そのための撮影だったそうですが、そのまま使われました。

BRINGIN' ON THE HEARTBREAK
邦題:ブリンギン・オン・ザ・ハートブレイク
(日本盤未発売)

 Randy Jacksonとの共同プロデュースで、ロックバンドDef Leppardが1984年にヒットさせた曲のカヴァーです。Mariahにしては珍しいロック・バラードになっています。ヨーロッパの一部の国でのみリリースされ、プレス数が極端に少なかったため殆ど出回らず、非常にレアなシングルです。

 ミュージック・ビデオにはラッキーなファンや、Carmen Elektra、ギタリストのDave Navarroなどが出演。なかなかエロいビデオです(笑)ステージのシーンはBette Midlerの"The Rose"をイメージしたといわれています。