DISCOGRAPHY >> BUTTERFLY

原題:Butterfly
邦題:バタフライ
発売日:1997年9月10日
レーベル:Sony
カタログNO:SRCS 8500

●REVIEW & BACKGROUND
 1997年9月に発売され、世間を驚かせたアルバム。プロデューサー陣には新たにP. Diddy(Sean "Puffy" Combs)、Track MastersのPoke and Tone、Stevie J.、Cory Rooneyらを迎え前作よりも一段とヒップホップ/R&B寄りになっており、前作に引き続きDavid Morales、Walter Afanasieffも参加しています。参加アーティストもMissy Eliott、Wish Bone、Krayzie Bone、Dru Hillと多彩。アメリカでは初登場1位を記録し、500万枚以上を売り上げ、日本でも160万枚売上げました。

 Tommy Mottola氏との別居、そして窮屈だった結婚生活から解放された為でしょうか、露出度が一気に高くなりセクシー系に大変身を遂げています。ファースト・アルバム、セカンド・アルバム辺りでは露出度は比較的高めでしたが、やはり"Music Box"辺りからMottola氏の圧力で抑え気味になっていたのが分かります。タイトル・チューンに加えて自立していこうとするMariahの姿が色濃く表れている作品です。Princeのカヴァー曲も収録されています。

 翌年1月、東京ドーム公演を皮切りにワールド・ツアーをスタート。以前よりも更に増えた東京公演4日の他、台湾、オーストラリア、ハワイを訪れました。ハワイ公演の後にアメリカ本土でのツアーも予定されていましたが、"Double-O-Soul"という映画の撮影のために中止になりました。しかしこの映画はお蔵入りになってしまった模様ですが…。

 因みにこの"Butterfly"というアルバムは僕が生まれて初めて買ったMariahのCDでした。その為、もの凄く思い出深いアルバムです。このアルバムの登場以来、Mariahのシンボルとして「蝶」が定着しました。日本盤の初回限定盤は特殊パッケージに加えて、Mariahの直筆メッセージ入りミニ写真集が付いてきました!

●TRACK LIST
1. Honey
2. Butterfly
3. My All
4. The Roof
5. Fourth Of July
6. Breakdown
7. Babydoll
8. Close My Eyes
9. Whenever You Call
10. Fly Away (Butterfly Replies)
11. The Beautiful Ones
12. Outside
13. Honey (So So Def Radio Mix) (Bonus Track)
14. Honey (Def Club Mix) (Bonus Track)

SINGLES FROM THIS ALBUM

HONEY
邦題:HONEY

 ファンのみならず世界中のメディアを驚かせた新生Mariah誕生を示したファースト・シングル。Sean "Puffy" Combsをプロデューサーに迎え、Trecherous 3の"The Body Rock"とMalcolm McLarenの"Hey DJ"のサンプリングが大成功した傑作ダンス・チューン。1997年9月13日付け初登場で1位で、3週連続その座をキープしました。存在感のあるベース音に時折聞こえるピアノのアクセントが非常にカッコいい。

 Mariahのアイデアで"007"のパロディっぽく仕上がったミュージック・ビデオも魅力の一つ。組織につかまっているAgent Mが逃げ出して恋人のもとへ戻るというストーリーで、Tommy Mottolaとの決別を意味したものだと噂されました。この頃からアクティングの勉強も始めていたMariahならでは。唯一Mariahが踊るコンサートの定番曲に。

BUTTERFLY
邦題:バタフライ

 Walter Afanasieffプロデュースのタイトル・チューンで、ヨーロッパと日本でリリースされました。自立して新しい人生を送っていこうとする自分の姿を蝶に例えて歌っている感動的なバラード。今までのMariahの歌とはちょっと違う率直な内容になっていると思います。

 Mariah本人もとてもお気に入りの一曲だそうで、「今までの私の歌とは全然違うっていう人もいるけど、音的には"Fantasy"みたいな感じだと思うの。そんなにキーが高い訳じゃないし、ミドル・レンジで歌ってるわ。」ともコメントしています。

BREAKDOWN
邦題:ブレイクダウン
(日本盤未発売)

 Sean "Puffy" Combsプロデュースのこの曲も、「顔で笑って心で泣いて」とMariahの心の葛藤を物語っているような重い内容。しかしサウンドはとてもグルーヴィーな美しい仕上がりです。オーストラリアで発売されました。ラップで参加しているのはBone Thugs-N-HarmonyのWish BoneとKrayzie Bone。Mariahたっての希望で実現したそうです。

 この曲は美しいミュージック・ビデオがとてもオススメ。アーティスティックなビデオになっています。

THE ROOF
邦題:ザ・ルーフ
(日本盤未発売)

 ヨーロッパでは"Breakdown"の代わりに"The Roof (Back In Time)"と題されリリースされたこの曲。Track MastersプロデュースでMariahもお気に入りの最高にカッコいいナンバー。Mobb Deepの"Shook Ones"がサンプリングされていて、あのちょっと旋律の狂った古いピアノのような独特のサウンドがとても効果的です。

 ミュージック・ビデオではこれまで見せなかったようなエロい絡みシーンが印象的。Mariahはビデオ中に登場する70年代風の髪型がお気に入りだったそう。1996年頃からスタートさせたMariah初のレーベル"Crave"の第一弾アーティストとしてデビューしたAllureの総合プロデュースを担当したのがTrack Mastersでした。

MY ALL
邦題:マイ・オール

 "Butterfly"から最後にカットされた、Walter Afanasieffプロデュースのラテン風バラード。アメリカや日本では"Breakdown"がB面に収録され一緒にリリースされました。1998年5月9日付けで初登場2位、5月23日付けで1位を獲得し、これでMariahのナンバーワンは13曲になりました。

 「"Butterfly"は今まで作ったアルバムの中で一番パーソナルなアルバム。"Honey"のビデオ撮影をしたプエルトリコから戻ってきてこの曲を書いたんだけど、スパニッシュな気分だったのね。」そんな訳で、この情熱的な歌が生まれたんですね。そしてMariahにとって3曲目であるスペイン語曲"Mi Todo"もレコーディングされました。

 この曲は更にJermaine Duprプロデュースでがらりと雰囲気を変えて生まれ変わり"My All / Stay Awhile"としてリリースされました。Loose Endsの"Say A Little While, Child"をカヴァーしています。1998年のSoul Train Music Awardsでパフォーマンスされました。

 "My All"原曲はDavid Moralesのリミックスと共にコンサートでのお決まりの一曲になっています。